ガイドの模様 P3

桜道から古代伝承の社を巡り今井町へ(2023.4.1)
 ~桜道から橿原市西部の古社を巡り、江戸情緒の今井町でタイムスリップ~

(行程)
近鉄坊城駅⇒木葉神社⇒河俣神社⇒天太玉命神社⇒春日神社(昼食)⇒今井町巡り
⇒高市御県神社⇒今井まちなみ交流センター

(出発) 
1坊城駅前
 柔らかい春の日差しと雲一つない晴天の下、坊城駅
 には本日のツアー参加者37名が集まりました。
 5班に分かれて、先ずは曽我川沿いの桜道に向けて
 出発です。





(曽我川の桜)
2曽我川の桜
 桜の隠れ名所、曽我川沿いの桜道はまさに花盛り、
 道行く人も車も少なく、ほぼ我々の独占状態です。
 川には鯉が泳ぎ、舞う花びらは花筏となり、ゆっく
 りと川を下って行きます。





(河俣神社)
3河俣神社
 雲梯町では、万葉集に歌われ、日本書紀には壬申の
 乱で「高市社」として登場する河俣神社を訪ねまし
 た。延喜式神名帳の「高市御縣坐鴨事代主神社」
 に比定される式内大社で、主祭神は大国主命の
 子である鴨八重事代主神です。




(天太玉命神社)
4天太玉神社
 中臣氏と並び古代より朝廷の祭祀を司った忌部氏の
 本拠地である忌部町に、天太玉命神社を訪ねまし
 た。 延喜式神名帳の「太玉命神社四座」に比定
 される名神大社で、主祭神は、天の岩戸神話に
 登場する忌部氏の祖神「太玉命」です。




(今西家)
5今西家
 今井町に入り、1650年建築の国の重要文化財、
 今西家を訪ねました。今西家は、江戸時代、
 今井町の惣年寄りの筆頭で、八棟造りと呼ばれる
 豪壮な建物の中には、なんと牢屋があり、広い土間
 はお白洲の役目も果たしていました。奥様の流暢な
 説明に引き込まれて、心は既に安土桃山~江戸
 時代にタイムスリップです。


(紙半豊田記念館)
6豊田家資料館
 300年以上にわたり、豊田家歴代当主が収集・愛用
 した数々の書画・骨董・古美術品・古文書等を展示
 する紙半豊田記念館を訪ねました。伊藤若冲の絵や
 初代酒井田柿右衛門の古伊万里などのお宝に目を
 見張るとともに、展示する千両箱の重さには驚き
 です。これでは鼠小僧も抱えて逃げるのは無理
 でしょう。


(称念寺) 
7称念寺
 寺内町今井の中心的寺院である称念寺を訪ねまし
 た。本堂は江戸時代初期の建築と推定される国
 の重要文化財です。戦国時代の今井町の成立、
 現代の重要伝統的建造物群保存地区の指定、
 共に中心的役割を担ってきた称念寺は、歴史の
 重みと風格を感じさせます。



(締めくくり)
 この他にも、式内大社である木葉神社、高市御県神社や、国の重要文化財の河合家
 住宅、高木家住宅などを訪ね、最後は今井まちなみ交流センターで今井町の歴史に
 関わるさまざまな資料を見学していただいた後、解散しました。
 約7kmの行程でしたが、桜並木の「風情」、古社巡りの「古代ミステリー」、今井町の
 「江戸情緒」と、春の一日を存分に楽しんで頂けたのではないかと思います。
                                               
                        記事:藤田 道夫  写真:安井 永

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