ご好評ツアーの様子(安堵町)

うぶすなの里・安堵町で灯芯ひき体験(2019/11/2)
   ~大和を代表する環濠屋敷などを巡る~


 今回のガイドコンセプトは、「大和を代表する環濠屋敷などを巡る」。
 「聖徳太子」ゆかりの『飽波神社』や『極楽寺』に加え、奈良県再設置の立役者『今村勤三邸』を改装した『歴史民俗資料館』では伝統行事に欠かせない灯明に使用する灯芯を作るための「灯芯引き」を体験し、最後は大和を代表する環濠屋敷の『中家住宅』を巡りました。

<行程>
JR法隆寺駅→(バス)→東安堵バス停→飽波神社(筋違道)→極楽寺→
安堵町歴史民俗資料館(昼食)→中家住宅→かしの木台1丁目→(バス)→JR法隆寺駅 
(約5.0キロ)

 さわやかな秋晴れの下、13名の方に参加頂きスタッフ7名と共に2班に分かれて上記コースを巡りました。以下にそのガイド風景をご紹介します。


法隆寺駅BJR大和路線法隆寺駅南口

JR法隆寺駅改札前に集合の後、奈良交通バスにて安堵町に向かいます。バスに乗車前に本日のコースの概略を説明しました。安堵町に向かうバスの中は私たちのグループでほぼ貸し切りの状態でした。

空には雲一つない晴天で、幸先の良いスタートとなりました。


飽波神社①A飽波神社前

境内の前を聖徳太子が斑鳩宮から飛鳥の小墾田宮まで通った『太子道』が通ります。
扁額の文字は人間国宝第1号認定者で安堵町出身の陶芸家「富本憲吉」氏の揮毫です。
秋には1995年に100年ぶりに復活した  「なもで踊り」が披露されます。


四弁花安堵町文化観光館支四弁花前

今年8月1日にオープンした安堵町文化観光館『四弁花(しべんか)』に立ち寄ります。
『四弁花』とは富本憲吉氏が作品の絵付けに使った代表的な絵模様の一つで、生家の庭に咲くテイカカズラの花を図案化したものです。
ここは安堵町役場跡地を活用したもので、観光に関する資料が揃えられており、休憩ポイントとしても活用できます。


TOMIMOTO.jpgうぶすなの郷TOMIMOTO玄関前

『四弁花』のすぐ南側にあるのが富本健吉の生家です。
現在は『うぶすなの郷TOMIMOTO』として1日2組限定のホテルとして営業されています。予約制ですがレストランで食事のみを取ることもできます。
今日は庄屋屋敷の面影を感じることができる外観のみの見学です。


極楽寺門前紫雲山 極楽寺

<門前>
聖徳太子建立の46カ寺の一つ「常楽寺」が前身であったと伝わります。
田中住職からご本尊の阿弥陀如来像や客仏である広島大仏の由来等、興味深いお話をしていただきました。


極楽寺大仏殿<大仏殿前>

広島大仏は、戦後間もない時期に広島市の原爆ドーム近くの西蓮寺に原爆犠牲者の慰霊の為安置されていた丈六の阿弥陀如来坐像です。縁があって今は極楽寺に安置されています。
8月に行われる「平和祈念式典」期間以外は非公開ですが、御簾の向こうに確かな存在を感じることができました。


0b5eb_0002338547_1.jpg安堵町歴史民俗資料館

次に向かったのが「安堵町歴史民族資料館」です。
ここは奈良県再設置の立役者今村勤三の生家でもありますが、平成5年に資料館として開館しました。
479坪の敷地に219坪の延床面積があり代々庄屋役を務めた家の暮らしぶりを垣間見ることができます。
ここでは、今村勤三氏やその子息で新生大阪大学初代総長の今村荒男氏等の事跡や江戸時代から昭和にかけての民俗資料等に触れて頂きました。


灯芯引き② 灯芯引き①
灯芯引き体験
そして、今回のメインテーマでもある「灯芯引き体験」です。
灯芯は法隆寺や東大寺、元興寺等の伝統行事に欠かせない灯明用として貴重な材料になります。灯芯保存会の方々のご指導により、原材料の藺草からその茎髄を引き出す作業をしました。30分余りの体験でしたが、皆さん笑顔の中にも真剣さがうかがえる体験となりました。

中家竈中家住宅

最後は大和を代表する環濠屋敷『中家住宅』に向かいます。
内堀に架かる跳ね上げ橋を渡り、典型的な「大和棟」の形態を残すお屋敷の玄関に進みます。
まず目に入るのは焚口が11個もある立派な竈です。少人数でも効率的に作業ができるように勾玉型をしているのが特徴です。


中家梅干し (1)<梅干し>

天正4年(1576)に漬けられた梅干しが現存します。
中家の奥様から直々に由来などの説明をして頂きました。
中家のご家族は現在も重要文化財指定を受けたこの屋敷内にお住まいになられています。


中家内堀<内堀>

屋敷内から架け橋を渡り、内堀と外堀の間にある竹藪沿いの通路で持仏堂に向かいます。橋は細くて手摺もありませんので慎重に・・・。

持仏堂では蔀戸を上げて内部まで見せて頂きました。本堂の北側には庫裏まであり、本格的な寺院の体をなしています。それもそのはず神仏分離令が出るまでは『華蔵院』というお寺でした。


中家を辞した後は「かしの木台1丁目」バス停から奈良交通バスでJR法隆寺駅まで戻り解散しました。晴天にも恵まれ、皆さん和気あいあいと笑顔の絶えない楽しい一日となりました。

複数の方から、「今回参加して安堵町のイメージが大きく変わったよ。また機会があればぜひとも参加したいね。」等のお言葉もいただきました。

皆さん、今日一日お疲れさまでした。またお会いできる日を楽しみにしています。

写真:寺田麻美・岩谷全造 / 文:西川年文

ご挨拶

奈良まほろばソムリエの会        ガイドグループ

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