ご好評のツアーの様子(講談で、めぐるなら)

講談で、めぐるなら(2019.10.13)
   ~大仏を蘇らせたスゴイ男~

 講談とガイドツアーの初のコラボレーション企画。
奈良市観光大使で奈良まほろばソムリエの会ガイドグループにも所属されている講談師の旭堂南龍さんによる「大仏再建の立役者・公慶上人」の講談を聴いた後、公慶上人ゆかりの東大寺周辺を巡るツアーです。


〈行程〉
奈良商工会議所(講談を聴く)⇒勧進所⇒指図堂⇒東大寺大仏殿⇒俊乗堂・行基堂⇒
二月堂⇒龍松院⇒五劫院⇒今在家バス亭(3.5㎞)



 心配されていた昨日までの雨もあがり、参加者83名、ガイト・スタッフ17名が奈良商工会議所に集まりました。


講談


〈講談〉
 まさかの南龍さんが公慶上人に…
江戸時代の人々に公慶上人が語ったとされる講談「東大寺縁起絵巻」を再現されました。


「その公慶上人のことは、この後のガイドさんから!」と言う展開に驚きつつ、しっかりとバトンを受け取りガイドツアーに出発しました。
 8班に別れ、商工会議所からバスターミナルを抜けて戒壇堂へ。
こちらは苦難の末に来日された鑑真和上が建立されたお堂で、四天王立像が有名です。


勧進所
〈勧進所〉
 公慶上人が龍松院を建てられ、復興の拠点とされた場所です(龍松院は後に現在地に移転)。勧進所の中の公慶堂には公慶上人像が祀られていますが、公開は10/5のみなので今日はお堂の外から写真でご案内です。


 公慶上人が13歳の時、雨ざらしの大仏様を見て自分には傘があるのに大仏様には傘がないと涙し、このとき再建を志したと言われています。再建に生涯をかけ、長い間横になって眠ることはなかったと伝わり、その苦難からか公慶上人像の左目は充血しています。

 ありのままに作られたのですね…と、私も好きなこのエピソードにお客様も聞き入ります。

指図堂
〈指図堂〉
 鎌倉の再建時、大仏殿の再建計画の図面(指図)を収蔵するお堂として用いられま
した。そして復興後、法然上人(圓光大師)ゆかりの霊場とされました。



東大寺
〈大仏殿〉
 何度見ても、やっぱり大きな大仏殿に大仏様。
 天平時代に創建されてから二度焼失していますが、鎌倉時代は重源上人、江戸時代は公慶上人のご尽力により、その都度再建されてきました。この大規模な建造物を二度にわたり再建する事は、私達の想像を遙かに超える苦労があったと感じます。
 現在の大仏様(正式名称:盧舎那仏)は、頭部は江戸時代、体の大部分は鎌倉時代で、創建当時の部分はわずか足や台座の一部を残すのみとなっています。



行基堂
〈俊乗堂・行基堂〉
 大仏殿東側の猫段を上がり、
俊乗堂・行基堂へ。
 俊乗堂は公慶上人が建立され重源上人
座像が、そして行基堂には行基菩薩座像がそれぞれ安置されています。



鐘楼

 〈鐘楼〉
  梵鐘は日本三名鐘のひとつ。
  天平時代のもので奈良太郎とも呼ばれて
 います。重さは26.3トン。現在も毎晩8時に
 その音色を聴くことができます。



二月堂
〈二月堂〉
 二月堂は夕陽スポットしても知られ、今日もとてもいい景色です。
 有名な修二会は、ご本尊の十一面観音様に日常の過ちを懺悔し人々の幸福を祈る
行事で、公慶上人も18回参籠しています。また幾度もの危機を乗り越え、現代まで一度も絶えることなく行われていることは本当に驚きです。

 二月堂を降りて龍松院へ。
 こちらは公慶上人が入寺された旧大喜院で、公慶上人の没後に現在地に移されました。目の前の道は勧進所に続き、公慶上人が通ったとされることから公慶道と呼ばれています。





五劫院
〈五劫院〉
 ご本尊の五劫思惟阿弥陀仏像は、長い時間の難行で髪が伸びた姿を示す、通称アフロヘアーに可愛らしいお顔の仏様。

 お堂裏には公慶上人と、跡を継いだ公盛上人のお墓(五輪塔)が並んでいます。



 公慶上人は再建の完成を見ることなく江戸で亡くなられましたが、奈良に葬ってほしいとの遺言により特別に許可され、ここに埋葬されました。

 最後は五劫院を後にして、今在家バス亭で解散、ここでツアーは終了です。

 お客様には、今まで何気なく歩いていた場所に様々な歴史や物語があることを知り、とても良かったとのお声をいただきました。
 また講談も好評で、今回は講談とガイドツアーを併せて楽しんでいただけたと感じました。

 大仏様に今、傘(大仏殿)があるのは公慶上人のおかげなのだと…皆さまの胸に刻まれた良いツアーになったのではと思います。



写真:磯部勝法・田尻眞教・松田雅善・佐々木むつみ
文:佐々木むつみ

ご挨拶

奈良まほろばソムリエの会        ガイドグループ

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NPO法人
奈良まほろばソムリエの会

奈良に精通する人材を認定する「奈良まほろばソムリエ検定」(奈良商工会議所主催)の最上級「奈良まほろばソムリエ」の合格者をはじめとする奈良を愛する人々の集まりです。