トピックス(北山辺)

ミステリーツアー知られざる北山辺の道(2017.3.25)

東大寺山堺四至図(とうだいじさんかいしいず)とは 
 東大寺の寺域を定めるために天平勝宝8年(756)に作成された麻布製の
 大図面(297×223cm)。
 現在も残る伽藍のほか東西両塔・新薬師寺堂・神地・氷池・氷室谷など
 興味深い記載が見える。 (原本は正倉院御物)
 この神地・氷池・氷室にスポットをあて残された史料類を比較検討の上、
 春日山麓に手掛りを求めて、その足跡を探索するツアーである。

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神地推定地前の説明

1)ツアーの特徴
  ①史跡の表示が無いので側を通っても気付かず、人が立入らない謎め
    いた場所を探し出す醍醐味が味わえる。(ミステリーツアーの由縁)
  ②オリエンテーションを奈良文化会で1時間行い、予備知識を深めて
   出発した。
   古来 春日氏ゆかりのこの地域に平城遷都が始まり、神体山である
   御蓋山麓の支配権が、阿部氏→朝廷→藤原氏(興福寺・春日大社)
   へと移行した。
   8C~9Cにかけてこの地域で神事や諸行事が実施され、また諸施設
   の創建等が行われるが、平安遷都により10C頃には消滅したと見られる。

   (主な祭祀、建造物)
     イ、 阿部氏の社
     ロ、 朝廷の神事・祭祀(遣唐使や氷に関わる祭祀等)
     ハ、建造物(離宮、斎宮、等)

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  氷室土坑跡

2)ツアー順路
   晴天の下、14名の参加者、ガイド2名・サポーター2名で2班に分かれ、
   文化会館をAM11:00に出発して、最終地の新薬師寺金堂跡にて
   PM15:00に解散した。
      ①春日大社東西五重塔跡 ②御料園古墳群 
      ③国際フォーラム別館前で昼食 ④氷池(推定) ⑤氷室跡 
      ⑥神地跡(推定) ⑦築地塀跡 
      ⑧新薬師寺金堂跡・ 吉備塚跡(奈良教育大学構内)

  御料園古墳群 
   春日氏系の小円墳14基が飛火野園地東辺部に存在する。
   何れも墳頂は数10cmの削平を受けている。竪穴式構造で須恵器・鉄族・
   切子玉等出土。 7c後~8c前の築造。表示がなく墳丘がなだらかで1m未満
   のため、誰も気付かない。

  氷池跡(推定)
   東大寺山堺四至図には、吉城川(水谷川)が水谷神社の西で北へ大きく
   蛇行する辺りのすぐ西側に「氷池」の表記がある。
   氷室遺構 水谷神社の南東70~80mの地点に3基1セットの土坑が見られる。

  神地(推定)
    春日大社二ノ鳥居北西に隣接する60m四方程の区域と推定する。
  
  新薬師寺金堂跡 
   2008,11奈良教育大学構内(北東済)から間口52mの
   東西に長い建物遺構が出土し、新薬師寺金堂跡と断定された。
   東大寺山堺四至図の記載位置と一致。   
   光明皇后が聖武天皇の病気平癒のため創建した4町四方の
   広大な寺院であった。
                        ソムリエガイド 塩見勝彦 記
プロフィール
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